靖国問題

ブッシュ大統領小泉首相から軍事にまつわる諸々のプレゼントを引き出すために小泉首相靖国参拝を当然のことと一応評価してきた。
ここにきて米人カルダーという人物が首相の靖国参拝は問題になりかねないと言い出した。朝日新聞の一面を読んでいる。
曰く「隣国と対話できない日本は,米国にとっても役に立たない。日米関係が機能するのは,日本がアジアのなかで役割を果たしてこそだ」と。
押したり引いたり政治とは汚い駆け引きなのだろうが,日本はとても真似できないような策略を練る外国が多い。
米国も意見統一で一枚岩ではないが,都合主義国なので恐ろしい。軍事移転費用でもたもたするともう一度湾岸戦争の二の舞を食らうぞと日本政府を脅かしているようなものだ。
つまり,湾岸戦争は日本の石油確保のために実行すると断言した米国は(米国民の多くはそう感じるように宣伝工作がすばやくなされた)戦費三ヶ月分を要求した。
日本は九兆円の資金援助をすると発表したが,米国系新聞は9にゼロを並べて日本は約束したと記事を書いた。当時1ドル120円ぐらいだった。これで米国は詐欺まがいの理解をしたのだった。
三ヶ月分の戦費の計算もでたらめが多いのだろうが,戦争は一ヶ月で終えた。が,日本には三ヶ月分の戦費を請求し,かつ支払いの時に為替が変動したので差額まで強要した。

そのうえ,決定が遅れたとか戦争に参加しなかったとか騒いでジャパンバッシングを始めた。日本製品不買運動まで扇動したのだった。
ブッシュに伴ってアイアコッカというタカ派が日本訪問して日本を叩き帰国直後アイアコッカは一日中ラジオで日本を馬鹿だちょんだと罵り笑ってみせた。こんな屈辱発言を一日も許したブッシュは正常な人間かどうか疑ったものだ。さすがに一日で止めたが,恥知らずな連中だと思った。

日本ではその様な事態は報道されていなかったようで,後々帰任して周りの人が自分の米国生活中に目の当たりにした状況をまったく知らされていなかったのに驚いた。


つまり,国を挙げての都合主義というのは危険きわまりないと言うことである。軍事力をもっての都合主義なので現代帝国主義または新帝国主義とでも表せるのではないかと考えている。