6月14日その1 シュトゥラムベルク

シプカ洞窟入口

 朝7時過ぎにホテルのレストランで朝食。10名の女性達は見知らぬ土地に一泊して、いざこれから見聞を広げるぞと意気込む方、のんびりとして団体についていくのが一番かしこいと決めているもの、そしてみな誰でもが大きな期待をもって今日はどこに連れていってくれるのだろうかと考えている。日本で詳細な旅程をだしていなかったので細かくたずねてくる方もいる。

 8時には通訳をかってでてくれた友達のヤロスラフさんがやってきた。久しぶりのヤロさんは機嫌よくみなさんに挨拶するが、かれ独特の日本語の言い回しがあって、外国人の日本語に慣れていない者にとっては即座にぜんぶ理解できるわけではない。それがいっそう異国情緒を醸しだすというわけだ。ヤロさんは7月に手術を控えているので会社を辞めて体の精密検査を受けながらわたしたちの旅のために時間を都合してくれるというからありがたい。

 旅行代理店のオーナーであるヴィーデルマンさんもやってきた。この人は前払い金をしつこく要求していたが、日本から送金するのも面倒なことなので、到着早々支払うから待っていてくれと日本で通信していた。そうしたら、私の無二の友人であるオロモウツの実業家ヨゼフの保証を取り付けていた。
 じぶんたちの旅行の支払い保証を何の関わり合いもない私の友達に要求したのにははらがたったが、ヨゼフの厚意に甘えた格好になっていた。ともかくバス旅行の予約確認をして、代理店のヴィーデルマンさんに前払いとして料金総額の半分を現金払いした。