「さようなら、シュムシュ島、パラムシル島」

そして6時には右手に占守島、左にパラムシル島を眺めながら、もうイーガリ号は静かに海上を走り出した。
汽笛が鳴ったように思う。
占守島とパラムシル島に最後のお別れの為にだれもがデッキでお祈りをする。

さようなら... 御霊を心にしっかりと抱きしめて、もうシュムシュ島よ、パラムシル島よ、さようなら...
もう再び訪れることはないだろう。