チェコ・プシェロフ博物館 考古学

最近になって人類学に興味がわきその関連書物を少し読んでいるが,面白みにかけるものが多いという印象だった。「アナトリア発掘記」(カマン・カレホユック遺跡の二十年)大村幸弘著の一冊を読んで初めて,人類学という学問とフィールドワークからいかにして推論を考査していくのか理解する糸口をつかんだような気持ちになった。

この一冊はトルコ歴史に残るヒッタイト文明の強さは鋼だったと検証していくが,長い年月をかけてコツコツと発掘・調査・研究する学者の人生を語っている。業界での生き様が説明してあり楽しく読み終えた。

母がむかしトルコの旅から帰国して,ヒッタイト文明は素晴らしいと語ったが当時の私にはまったく興味のない話だった。娘が考古学だとか人類学とかいうので,それではと自分も本を求めているわけだ。
娘の大学卒論は,「インカ帝国の金銀像が語ること-帝国における技術と表現-」というもので,その大学には南米考古学の先生もいなければ授業もないので苦労して書き上げたものだろうと感心して一読した。米国に一年間交換留学したのでその時に南米関連を学んだのかも知れない。留学を終えてから引き続き南米二カ国で発掘調査に従事した。
まだ娘が小学生の時に家族でおおきな海外旅行を六回ほど実行したが,一番強烈な旅はペルーだったようで,いうなればその時に考古学に目覚めたのだった。

今 自分が考古学又は人類学に目覚めようとしているような気持ちで親子の縁というのを考える訳だ。