洞窟レストラン

モラヴィア地方ではかなり知られていた石灰製造・加工の工場を上手に改造してレストランと宿泊施設に完成させたものだった。16世中葉から1976年まで近くで採掘した石灰岩を1000度の高温で溶かし石灰として建築用レンガを製造していた。その現場は地下にあり改造後の今は、1000度で溶けたレンガがガラス状に硬化してピカピカと光り輝く壁になったものをそのままにし、石炭石を落とした穴も、通気口も残して、洞窟レストランに仕上げてあるから、元石灰工場の洞窟レストランである。むかしの石灰煉瓦製造法を将来に残す記念的な仕上げになっている。
この国には洞窟は至るところにあり、洞窟活用のレストランは少なからずあって新しいタイプのレストランとして人気がある。しかし、それにしても、レンガが溶けて光沢が美しい壁となった洞窟で食事をするというのは珍しいから話題になり、週末にはお客が集まるので事前予約が必要だ。これほど美しい地下洞窟で食事するなんて、素敵と、妻は喜んでいた。